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カワサキはZ1/Z2という空前絶後の傑作バイクをなぜ50年近く前に作れたのか?

シグナルGP最速の『ZAPPER(ザッパー)』

カワサキ Z1


そんな時代に、発展途上国であった日本の技術力で世界に挑戦しようと、渾身の技術を込めて開発されたバイクだから、エンジンはすこぶる頑丈で、チューニングの余地があり、後にカスタムバイクのベースとして優れた素質を発揮することになる。
迫力があり、精密で、美しく、パワフルで、壊れない、空冷900cc並列4気筒DOHCエンジン。美しいメッキが施された4本出しのマフラー。すこぶる丈夫な鋼管ダブルクレードルフレーム。このバイクの象徴となっていく、まるで厚切りのステーキのようなどっしりとした燃料タンク。意外や足つきがよくクッション性に優れたシート。そのパワーと重量を受け止めるディスクブレーキ。フラッグシップに相応しい豪華な、灯火類。

欧米のサルマネから脱却し、世界に冠たるバイクメーカーとして羽ばたこうという情熱が結実したバイクだった。他の何にも似ておらず、空冷4気筒エンジンを中心にした完成された『オートバイ』としてのカタチがそこにあった。
Zの名は、ZAPPERに由来。ZAPはアメコミなどにもよく出てくる擬音語で、風切り音を表す。と同時に最後のアルファベットということで、究極のバイクであることも表現している。
ZAPPERの名は、アメリカ人の大好きなドラッグレースのように公道の信号から信号までを競争する競争、シグナルGPを席捲するイメージで名付けられている。以降、『Z』の名はカワサキのビッグバイクの代名詞として受け継がれている。
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